ミニブタの概要

ミニブタの概要

ベトナムにいた小型のブタを改良した小型のブタはミニブタとして愛玩動物とされる。おおむね100キログラム以下のブタの種類をミニブタといい、この種のブタにはもともと家畜として飼われていたブタの小型のもの(中国南部、東南アジアのものが多い)と交雑によって作られた種類とがある。交雑種は主に実験動物用に開発されたものである。アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストラリア、日本などでペットとして飼われているミニブタは、ほとんどがベトナムを起源とし、ヨーロッパ→アメリカ→日本に移入された「ポットベリーピッグ」であり、ドイツで開発された「ゲッティンゲン」の血を引くものと思われるものもある。実験動物としてのミニブタは、世界各地で開発され現在数十種あると思われ、そのほとんどがポットベリーと他の小型種や経済豚との交雑によって得られている。なお、ポットベリーPIGまたは、ポットベリーSWINEと言う場合、ベトナム在来種の1種の育種を表している場合と、ベトナムおよびシナイ半島に生育した太鼓腹形状の小型在来種のグループ全体を表す場合がある。ポットベリーと呼ばれるベトナム近郊の小型太鼓腹形状在来種は、現地調査によれば、約14種ほど、発見されている。なお、いわゆる日本に輸入された、Keith Conell系統やKeith Leavitt系統の交雑種が、これらベトナム古来在来小型太鼓腹グループである意味のポットベリーのどの品種の交雑種(育種)なのかは、今のところ詳しく判明していない。 ミニブタの餌 [編集] 実験用ミニブタ専用のものがある。ペット専用のものは、国内では、販売されていない。経済豚の肥育豚の餌は「6か月で効率的に成長させるもの」であり、繁殖豚の餌は「効率的に子豚を生産する」ためのものである。15年程度健康に飼育するペットのミニブタの餌とは基本的発想が異なる。ミニブタは実験動物として飼育されるところから、健康的でなくてはならないため、いたずらに肥育させないよう考慮し、動物実験に適した餌が開発されている。日本では飼料メーカー数社が生産している。ペットショップなどでしばしばドッグフードで飼えると説明するところが見られるが、ドッグフードは元々肉食動物である犬に適するように開発されたものであり、ペットのミニブタにとっては「高タンパク」「高脂肪」「高炭水化物」「低食物繊維」であり適さない。ドッグフードを長期にわたって給餌すれば、将来、あたかも人の生活習慣病のごとき病気を発症する恐れがある。特に元々肥満系であるポットベリー種のミニブタでは循環器、脚の関節への影響は甚大である。実験動物のように、閉鎖的環境で飼養されないペットブタは、フード以外にも野菜や果物などを適宜与えるのが望ましい。  ポットベリーのペットとしての歴史 [編集] アメリカを主としてミニブタがペットとして愛玩されている。そのほとんどは「ポットベリード・ピッグ」(Potbellied Pig、日本語で言えば『太鼓腹のブタ』)と呼ばれる小型のブタである。この種のブタは、1950年フランス人がベトナムからヨーロッパに運び、動物園で初めて展示された。そして、その子孫の18頭が1985年、カナダ人のキース・コネル(Keith Conell)によりカナダに輸入されてからこれらの子孫がアメリカ合衆国に輸入された(これらの子孫はコネル系統と言われる)。その後数年間にわたって若干の他のポットベリーのグループが、中国・イギリス・スウェーデン・ドイツから輸入された。その中でキース・リーヴィット(Keith Leavitt)の輸入したグループはリー(Lea)系統と言われ、この2系統が今日アメリカにおいて血統が証明される2大系統である。コネル系統は鼻が短くパブ顔をしており、リー系統は鼻がやや長かったと言われている。 日本のペットのミニブタは10数年前にアメリカから輸入されたもので、その体型から見るとコネル系統とリー系統及びその交雑種と思われるだけでなく、いずれにも似ていない個体も散見される。中にはゲッティンゲン(ドイツ・ゲッティンゲン大学で創出された実験用小型ブタ)と称して販売されているミニブタも存在するが血統書もなく真偽は不明である。 ミニブタの所轄官庁 [編集] ミニブタの所轄官庁は、曖昧なもので農林水産省の広報によると「法定伝染病にかかれば農林水産省の管轄になりますが、正直な所、豚をペットで飼う事は考えられなかった」と言う。なお、愛玩鶏の飼育・繁殖については「養鶏」の扱いになるが、ミニブタの飼育については官公庁によって曖昧である。また、都道府県においても和歌山県畜産課が、県内畜産統計で家畜とした例があるが、これも自治体によって扱いは異なる。


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